起業は消去法だった! 自分の人生を歩んでいこうとしたら起業だった 株式会社EQREA 平野 由梨子 社長

消去法で選択肢として起業したと語る平野さん。新しい第三の生き方を選んでいる理由と新卒から起業した経緯を伺いました。
人物紹介:齊藤
ほっこりする世界観が好きな人。最近料理を始め、みじん切りを覚えた。

 

人物紹介:平野 由梨子 社長
2008年慶應義塾大学社会学研究科修士課程修了。その後、起業し大きなサイズの靴のECビジネスを展開。2015年4月に同事業を売却。2018年8月から株式会社EQREAを立ち上げ新しくブライダルの靴のECビジネスをスタートさせる。

起業のキッカケ

考えられて考えられて起業、という形ではなかったんですよね?
そうですね。ある意味ではすごい考えたんですけどね。研究者になるか大学院の修士をやめて社会人になるか、その決断の時は人生で一番考えました。
なるほど。それはいつぐらいまでですか?
修士2年目の夏ぐらいです。結局どっちも厳しいから、これは第三の道しかないかもなと。何をやるかも決まっていなかったのですが、そんな時に母親と台湾旅行に行ったら、自分が困っていた大きいサイズの靴が売られているのが目について。母親から「大きな靴を売ってみたら」と言われてそのまま決めました。

いろいろと考えたんですけど、そこなら自分が顧客になるからやりやすいと思ったんですよね。

アルバイトの経験とかは?
ふつうのアルバイトはありますけど、知識も人脈もゼロだったんですよ。お金もありませんでしたし。
どういう風に始められたんですか?
靴なら好きだしやれるかもと思って、最初は実家でちまちまパソコンで仕入れ先を探していました。
それで(台湾の靴の会社の方に)「台湾から仕入れてこれを日本で売りたいんだ」って言ったら、私が思うよりも前向きでした。後から考えればタイミングが良かった。タイミングが良かったからいろいろ展開があったんだなと思いますね。

ご自身が消費者になれるということで事業を始められたじゃないですか。その観点で事業を始めるメリットがあれば教えて欲しいです。
やっぱり細かいところがわかるんです。消費者との距離が近くなりますよね。
私はそういう方が性に合っているので「足が大きい人はこういうことを知りたいだろう」とか、消費者に寄り添うのが合っているし好きなんです。
ただ消費者と距離があるほうがやりやすい、グイグイ進められる。そういう事業もあると思うのでそこは相性ですね。

一度売却して再スタート

なるほど。そうやって始められた事業は一度売られたんですよね。
実際事業を売られてから具体的には何をされていたんですか?

わりとフリーランスに近い形でした。

その中で大きなお仕事とかもいただいて楽しかったんです。けどそういうのを一通りやった時にこの延長にあるものをこのままやるのかと考えたら、ECを少しでも自社でやりたいなと一周回って思いました。

というのも、自分が好きだったから何も知らずに始められて、好きだったから5年続けられたんだと他のことも経験してからわかったんですよ。

素晴らしいですね。
フリーランスもやって、やっぱりECだと。それで新しい会社をスタートされたんですね。メインの事業は何になるんですか?
ブライダルの靴の販売です。
前の事業で仕入れていた会社さんが台湾のほうでブライダルを売り出して。日本ではブライダルの靴はどうなのかなと結婚式場側と結婚式をやった女の子に聞いた時に全然取り扱っていなかったので、これはいけるかもと思いました。

ただ構想としては海外との小売りのやり取り、いわゆる越境ECに多くの人が取り組みやすくなる基盤を作りたいんです。というのも海外からモノを仕入れて日本で売る時には一定のポイントで不便なところがあります。これを解消できるものを作りたいなと。

まず自分たちの好きなものでプラットフォームを作って仕組みを作っていきます。その後、その仕組み自体を売っていこうと考えています。
そうすることでもっと海外のモノがたくさん気軽に流通できるんじゃないかなと思っています。
「これ、絶対に需要があるから日本(他の国)で売りたいな」って、海外に行くと思う人多いと思うんですよ。
そういう時に個人や小規模企業でも気軽に日本や他の国で売っていくことができるようにしたいんです。

サービスのBASEとかそれの御社バージョンという意味ですか?

そうです!すごく夢があるなって感じています。

例えば翻訳の機能を入れ込んだりとか。やっぱり越境ECの壁だと思うものの一つは言語で。英語圏だとそうじゃないかもしれませんが、ほかの言語だとまだまだハードルはあると思うんです。けれど日々のやり取りってパターン化できるものも多いので、そこを定型化したものを組み込んだりできないかなとか。

生き方について

いいですね!
会社としてではなく、平野さんが個人的に人生をこういう風に過ごしていきたいというものはありますか?
私はすごくインドア派で出不精で朝も苦手なんですね。
それでもそれっぽく生きていける生活がいいなと思っています。
それっぽくというと(笑)

それこそ大学院をでる時に親が許してくれればニートでもフリーターでも何でもよかったんです。でも、ニートになったら周りの友達とも話が合わなくなっちゃうだろうなと思ったんです。

友達とも話が合うしマイペースにも生きられるのがいいなというのが根源にあるんですよね。
別に仕事は嫌いじゃないんですけど、朝早く起きろって言われるとプレッシャーで眠れなくなっちゃうんですよ。そういうのをなるべく減らしたくて。

なるほど。起業って頑張らなきゃいけないとか何か成し遂げなきゃいけないみたいな風習が結構強いですけど、平野さんはだいぶイメージが違って、普通に選択肢として選択しているという印象を受けます。

「起業」っていう単語に多少そういうイメージがついているんでしょうね。

熱意に燃えているとか、成し遂げたい何かがあるイメージというか。
今フリーランスでも会社化している方はたくさんいるので、それをなんという傘にするかっていう違いかなと。

どこの傘にはいるかという?

「起業」「自営業」「フリーランス」…内実は同じようなものだったりするけれど、どの表現が自分に一番しっくりくるかで選び取るのだと思います。

私自身は女性起業家という表現をしてしまうとみなさんある程度「女性の社会進出」「出産・子育てと仕事の関係」に意見を持っているイメージがあって、そのイメージ像を期待されると正直何ももっていないので申し訳ないなと思います。

こういう選び方もあるよということですね。
そうですね。生きていると、自分が心地よくいられる条件って出てくると思うんです。例えば自分は朝が苦手だなとか、飲み会は多いほうがいい、少ないほうがいい、土日はこうしたいとか。
そのチェックがかなう場所を一個ずつ見付けていったら、ここにたどり着いていたという感じですね。
自分らしく生きていけるかということが大事なんですね。

自分にとって居心地よくいられる道を選べる現代に生まれたことは感謝しかないです。縄文時代とかに生まれてたら私はつらかっただろうなとよく思うんですよね。

例えば縄文時代だったら「自分でイノシシを獲るか」「獲ってくれる人と結婚するか」の二択だったらそれはつらいなって、どっちも嫌だなって思うんですね。今ならパソコンの前で一人でジーッとしてるだけでも食べていかれるじゃないですか。

なるほど、そんな平野さんから最後に未来の起業家に向けてのメッセージをお願いします。

私の場合は人がやっているとかやっていないとかなるべく考えないようにはしていますね。それも結構大変なんですけど。

頑張って「過去にこの人がやっている」とか「周りの人がやっている」からとかではなく、そこに自分の居心地のよさがあるかというのを自問自答しています。

それが大事だと思っています。

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