両親の会社を継ぐストーリー
そうですね。新卒でNTTデータに3年出向し、その後NTTデータグループの会社に3年いまして、その後2年間コンサルティングファームPWCにいて、その後ベンチャー企業を経て、栃木の稼業を継ぐ前までは、個人事業主として独立してたんですよね。
独立して一年くらいやって、戻って来ました。
最初から家業を継ぐつもりは正直なかったです。
SIにいた時に、親父が困っていた時がありました。元々インターネットプロバイダー事業をメインとしている会社であり、プログラムやシステム構築の専門ではなかったので、私の方に相談が来てました。
私はそれが本業だったので、アドバイスしたり手伝ってるうちに「何とかしてあげたいな」っていう気持ちが芽生えてきて…。
そこから「継ごうかな」って。
それを父親に伝えたのは、2年前ぐらいですかね。
事業は引き継ぎつつも拡大する
インターネットプロバイダー事業なので、今後そんな大きな拡張っていうのはあまり見込めないと思う一方で、無くなることもない事業だと考えています。
そこをベースにやりつつ、自分が得意だったSIやITコンサルの方で拡大していければなと。
RPAで出来ることとは
「戻って来たら何をやる」って話を父親としていまして。
私はもともとインターネットプロバイダ事業だけやっていくつもりは全くなかったので、「これからどういうことをやっていこうかな」って考えた時、選択肢の一つとしてRPAが出て来ました。
昔の同期がRPAの代理店の元締めをやっていて。「栃木の方でもRPA売りたいんだけど」と相談したら、「じゃあ特約店契約結んでくれれば」みたいな感じで。
そういう見方でも間違ってはないと思います。
結局、Excelのマクロも自動化させるような目的で作られているものじゃないですか。なので、目的としては同じなんですが、大きな違いとしてはExcelのマクロってOfficeに閉じられた世界だったりとか、できることって限定的じゃないですか。
RPAって、Windows上で動くものであれば、大体のものは自動化できちゃうんですよ。
特約店契約を結べば売れますよ(笑)
シナリオだけ組んであげれば全部自動で動きます。また、OCRとも相性が良くて、手書きの文字をテキスト化して読み込んでメールまで送るっていうことも自動でできちゃうんですよ。
まじか。これすごいな!
前に、営業をかけたくて1000件メアドリストを作った後に、どうやって送ろうかなって思ったことがあって。まさにこれ!
この第4次産業革命のインパクトを日本としても重く受け止めなければならない時期に来ています。
なのでAIとかIoTといったところをどう活用して行くかっていう点が注目されてますね。
東京と地元、それらの違い
高校卒業までここで育ったっていうのがあるので、友達や知り合いが多いっていうのが楽しいところですね。
ビジネスの観点で見ると、東京でのやり方は通用しないなと思っています。今まで私がやって来た案件は比較的大きいシステム開発が多かったんですけど、その感覚のままこっちで仕事はできないなって。
今は小規模な案件でも着実に積み重ねて実績を残していかないといけないなと思っています。
あと、ITに対する認識のレベルも違いますね。
東京の方だと、ITリテラシーは全体的に高いですけど「騙し合い」みたいなのが当たり前で。逆にこっちで「何も知らないところからお金をとる」ってすごく罪深いというか。
だから今は、ITで困ってたら駆けつけて、お代をもらわないことも結構あります。
そしてITのリテラシーが高くなって来たら、初めてお金を受け取りますって形でもいいのかなと。
法外な金額を取るのは論外ですが、わからない人に教えてあげてそこまでの金額はもらえないなっていう考えがあります。
今は、偉そうな言い方ですけど、地域のITリテラシーの底上げをしたいなと思ってます。
行ったり来たりしてます。
東京のITは日本の中で一番進んでいるので。そこで働いていると刺激とか学びに繋がりますからね。
移住後の地域の人達との関係作り
帰って来てました。こっちの方って、横のつながりが強いのもあるんですけど、私の周りって2代目社長が多いんですよ。
同級生や友達も多くて。そういう人と定期的に飲むようにはしてました。
みんな業界はバラバラなので、「こういう風にやったらうまくいくんじゃないの?」みたいな話を酒の場でアイデアベースで話し合う感じなんですけど。
帰ってくるたびに必ず飲みに行ってました。
知らないだけで、いるかもしれないですよ。
その人たちと会話していると、サラリーマンやっている人とはマインドが全然違うことに気づきます。2代目経営者ってかなり意識が高くて。都内でもなかなかいないぐらい。
一度出会うと、頻繁に飲もうよってなりますよ。
私も社会人になってからその友達とは仲良くなったんですよね。
小、中一緒だったんですが、高校と大学はバラバラで。大人になってから何かの飲み会の時に、実は俺2代目をやるんだって話になって。
それから定期的に飲むようになりました。
いるはず!
ただの地元の友達から刺激しあえる仲に変わりますよ。いい関係が築けます。
なります、なります!
お店を自分でやってる方って、いろんなお客さんを知ってるし。またそこで起業した人紹介するよ、って話になったりするし。またそこから紹介してもらったりとか。
人を知っているか、は地方でビジネスをやる上で重要になってきますね。
都内っていやでも人と知り合う機会が多いじゃないですか。その中から気が合う仲間を見つけるのは簡単ですけど、地方は最初の一人を見つけるのが大変かも。
でもさっき言ったように、1回見つけちゃえばそこから広がって行く感じです。
やりたいことを選択できる魅力
地方とか都内とかあまり関係のない話にはなってしまいますが、「自分で何かをやるってこんなに面白いことないな」って思いますね。
まず、やりたくないことはやらなくて良いわけですよね。やりたいことだけやっていけば良いから。例えば、RPA売るのだって地方にこの技術を浸透させたいなと思ったから選択しただけであって。
サラリーマンで上司に「RPA売っていきましょうよ」って言っても、「なんだそれ?うちはそんなもの売らん」って言われたらそこで終わりじゃないですか。
ITっていう仕事の中でも、興味があるトピックだけでも良いですし。自分の興味がある仕事だけをやっていけるっていうのは1番のメリットかなって思います。
あと、報酬は頑張り次第で青天井!(笑)
志が高くとても感銘致しました。
また、同じ栃木県出身者として、私も頑張らなくてはと考えさせられました。
河内社長をとても尊敬かつ応援しております。
応援してます!頑張ってください!
地元愛良いですね。自分も最終的には地元下町でのんびりしたい。
中小や地方企業にとって頼りになるティラノサウルスのような強固なツールとして浸透すれば素晴らしい。