IT業界の多重構造を壊していくA-STARさんのインタビュー! 株式会社A-STAR 高瀬社長

株式会社ネオキャリア、株式会社エージェント・テクノロジー・グローバル・ソリューションズ、そして現在の株式会社A-STARを創業してきた高瀬さんへのインタビュー。なぜ今IT人材に注目されているのか、そして起業家としてのスタンスをお伺いしました。
人物紹介:飯田
1980年生まれ。成蹊大学卒。『社員が幸せな会社は儲かる』ビジネスモデルを実現すべく経営者となる。好きな言葉は「最大多数の最大幸福」。とにかく幸せが好き。

 

人物紹介:高瀬社長
1977年生まれ。埼玉県出身。大学卒業後ネオキャリア創業、起業家の道を歩む。2011年に、孫正義氏の後継者育成プロジェクト「ソフトバンクアカデミア」外部1期生に選ばれる。

事業について

まずは簡単に事業のご説明をお願いします。
フリーランスに特化したマッチングサービスを行っておりまして、今会員が約1万2千人います。ご利用企業が大体100社くらいです。一言でいうとITフリーランス支援事業ですね。
IT人材の平均年収が500万ちょっとですよね。貴社のサービスのからくりを教えてください。

IT/ソフトウェア業界には多重下請構造という「負」の側面がありまして、多重構造になる分、IT人材の報酬が減少していくので非常に根深い問題を抱えています。ですから商流が浅ければ浅いほどエンジニアの報酬は高くなる傾向があります。

そのためWEB上で企業とフリーランスエンジニアが直接契約を結ぶ事ができるようなプラットフォームを作っています。

ビジネスモデル的にはそこでマッチング手数料をいただいているのですか。

そうですね。10%前後の手数料をいただいています。実はIT系の人材会社は手数料40%~50%いただかないと運営が難しいです。社会保険とかもあるのでそれ自体は仕方ないのですが。

ただそこを抑えれば抑えるほど本人への報酬は高くなるので、我々は基本的に10%前後を目安にいただいています。
だからその分エンジニアへの還元率が上がります。

これからの組織のあり方

そうなのですね。今御社が多重構造を崩そうとしているのもヒエラルキーじゃないですか。

御社のホームページとか拝見させていただくと会社としてのヒエラルキーもなにかホラクラシーに近いですね。

そうですね。意識しているのは無駄に組織化しないっていう事です。
例えば社長、リーダー、メンバーの三階層で良いと思っています。

そうですね。私もその自由が一番良いと思いますね。

本当マネジメントする必要って無いのではないかと思っています。
皆やたらマネジメント、マネジメントって管理したがるじゃないですか。そうするとすごく窮屈になるから、マネジメントはしません。

僕もそういう経営を目指したいですね。

ただやはりヒエラルキーの世界の中でずっと過ごしてきたじゃないですか。だから試行錯誤というか頭抱えちゃいますよね。

Aさんにマネジメントやらせたいってなった時にそれってヒエラルキーの始まりなので。どうしていけば良いとお考えですか。

実はマネジメントした方が良かった時代背景というのがデータとしてもあります。

企業の存続年数って60年、昭和の時代や平成の前半は60年くらいありました。だから一つの上場企業がその地位を約60年保っていられたのですが、今は18年までに減ってしまっています。

以前は60年も自社の地位を存続できているので、しっかりとマネジメント化させてピラミッド構造にして終身雇用にした方が企業は伸びる時代でした。60年間もその地位を保っていられるので。

でも今は存続期間が18年しかなくなってしまったので、逆にピラミッド構造にしてしまうとその企業が存続できるかできないかわからないので、結局組織化されないんですよね。

企業の存続年数が僕らの父親の世代と、僕らの世代が全然違うのでそこが非常に影響していて、そこの本質を捉えていないとピラミッド型の組織を作ろうと思ってしまう。

そういった時代なのですね。
これから起業する人達にとって響く事実ですね。

未来の起業家へのメッセージ

起業家候補、予備軍の人達に向けて何か高瀬さんのほうからメッセージをいただけますか。

そうですね。

一つは当たり前なのですが、10年以上続けないと自分が向いているか向いていないかわからない。スポーツと一緒なので、よく感じるのは野球選手で有名な方は幼い頃から野球一筋だと思います。芸能や一芸の分野でもそうです。そういう人しかプロの光輝けるところに行けません。

起業家も一緒で、15年くらいはやはり起業家として社長として地道に努力を続けなきゃいけない期間です。
「下積み」をしっかり行うという表現が合うと思います。

もう一つは自分の適性を良く知る事。自分がどういうタイプか知らないと15年も続けられないですからね。

たとえば「0→1」が得意なのか「1→10」が得意なのか。自分1人でアイディアだしてガツガツやるのが得意なのか、それとも皆をまとめてチームプレーが得意なのかそういうのも色々あると思います。

それで一般的に起業家タイプの人、経営者タイプの人って分かれてくると思うのです。結局チームなので自分に持っていない人を集めるのが一番良いです。

最後は何のために仕事をしているのかということですね、これ非常に重要なので。最初は利己的な考えでも良いと思うのですが、ただ単純にお金を得たい、いい車に乗りたい、綺麗な女性と遊びたい、いい家住みたい、いいモノを食べたい。

「最初だけ」はそういう利己的な発想でも良いと思うのですが、それだけでは続けてはいけない。そこに社会性が入ってこないと、10年、15年って長く続けられない。

振り返ってみると多くの利己的な考え方しかできない人達は、途中で荒波にもまれて消えていってしまう。

その中で10年15年続けられる経営者、起業家は自己顕示欲と社会性の絶妙なバランスを持っている。自己顕示欲を上手に隠せるかっていうのが、起業家とか経営者としても素質かなと。

「俺儲かっている」って色々アピールしだすと自己顕示欲が先行して、社会性が無くなってしまうので周りから白い目で見られて消されるっていう。僕が19年起業家を続けてきて、特に想うのはこの三つですかね。

目指しているもの

高瀬さん自身は何を目指して働いていらっしゃるのですか。

幼い頃に見ていた祖父の姿には影響を受けているかもしれません。

祖父は栃木県の矢板市という小さい町で市議会議員の議長をやりつつ、小売店やガソリンスタンド、駐車場経営など一家でやっていたのですが、矢板市はシャープの企業城下町で非常に栄えた町なのです。実はそのシャープの誘致成功に尽力したのが僕の祖父で。シャープの工場の誘致に成功した事で町(矢板市)が非常に豊かになったのです。

小さな田舎町ですが、いわゆる地元の名士でした。

最終的には人の雇用を生み出したり、新しいビジネスアイデア持ってきてお金を回すような事をやらないと周りの人達が豊かにならない。田舎町であれば尚更です。

だから祖父の周りには人がいつも集まっていた。祖父は他界していますが、私が幼少の頃、祖父の家に遊びに行くと、正月とかにはどんちゃん騒ぎの宴会をやっていて。幼い頃に、なぜいつも祖父の周りには人が沢山集まっているのか?疑問でしたが大人になり理解できました。

事業家としてもそういうのは非常に大切だと感じています。

自分だけでなく、周囲の人達を儲けさせる事ができるか?これは事業家、経営者としての大切な能力だと思っています。
政治を行いつつ、事業の事を考えているけど社会性がしっかりとあるのでわかりやすいですよね。周りの人から支持される。

そこは切り離せないですからね。「社会性×お金」ってところは必ずリンクしないと自己満足で終わったり長く続かなかったりするので、それ重要ですよね。

自己顕示欲が無ければそもそも起業しようなんて思わないので、大事だと思うのですが、そこの社会性のコントロールが上手な人、例えば孫社長であり藤田社長だと思いますが、ああいったバランスがとれた人になりたいなと。

人の為に社会の為にみたいな僕そんな大それた事はまだ言う気もありません。そんな大人でもないので。

国会議員でもそういう事を言ってしまった後にボロが出てきてしまうと一斉に皆から叩かれるじゃないですか。そして再起不能になる。偽善っぽいそういうのではなくて自己顕示と社会性をコントロールする中でやっていきたい。

そういう感じですね。

なるほど。それではインタビューは以上になります。ありがとうございました。

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