子どもの自由な想像力をもっと大切にしたい!子ども向けワークショップを運営 株式会社ピコトン 内木 広宣 社長

子どものアイデアは無限大∞ 子どものためのワークショップ・イベント企画、キッズアプリ開発を行うピコトンの内木さんにお話をお伺いしました。
本日はよろしくお願いします。
すごくカラフルでかわいらしいオフィスですね!
実際に子ども達が作った作品を飾ってるんですよ。
人物紹介:大熊
とにかく好奇心が旺盛。やりたいと思ったら我慢が出来ないことも。

 

人物紹介:内木広宣 社長
横浜生まれ湘南育ち。子どもの頃には自転車で熱海まで行ったこともある。東京工芸大学芸術学部卒業。雑誌制作の仕事に携わった後、2007年 株式会社ピコトン設立。

子どもの頃から絵を描くことが好きだった

早速ですが、内木さんは子どもの頃どういったお子さんでしたか?
そうですね。勉強が嫌いでした(笑)
絵を描くのが好きで、よく絵を描いていましたね。
外で遊ぶよりも、室内で絵を描いているほうが多かったんですか?
いや、両方ですね。外に行くのも好きでした。中学生の頃はゴムボートで大きい川を下って水門に阻まれたりしていました(笑)
ゲームもすごい好きでしたね。格闘ゲームとか、レースゲームとか、1人でやるよりもみんなでやるゲームが好きで、今思うとそれはすごく役に立っているなと思います。
それは具体的にどう繋がっているとかありますか?
格闘ゲームとかを同じ人と24時間以上続けてやっていると、相手が何をするかがわかるようになってくるんですよね。4人ぐらいでよく遊んでたんですけど、ゲームって勝つことが目的だから、相手がどう考えているかをすごく考えるようになるんです。相手はきっとこう思っているだろうから、じゃあこうしようって。

当時は全然思わなかったけど、社会人になって、それこそ起業してから感じました。相手の話を聞く時に、「こういうことを求められているのかな?じゃあこうしてみよう」「違ったからもう少し話を広げてみよう」とか、そういう勘みたいなところはゲームから学んだなって(笑)

ゲームを通して大切なことを学んだんですね。
無駄じゃなかったなって思いました。
将来の夢ってありましたか?
小学生の頃の将来の夢は「サラリーマン以外」でした(笑)
モノづくりはずっと好きだったので、大したものじゃないけど何か作ってみたり。高校からは美術部にも入っていました。だから絵とかモノづくりの業界に行きたいっていう気持ちは、高校の時には固まっていましたね。
じゃあ何かキッカケがあったというよりは、ずっとやっていく中で固まってきたって感じですか?
そうですね。あとは勉強が嫌いでした(笑)
面白いと思うことが自分の中では何よりも大事で、面白くないものはやりたくないんですよ。
理想的ですよね。それが1番だと思います!

子ども達のアイデアを社会に

大学は芸術学部ですよね。どのようなことをされていたんですか?
東京工芸大学のコミュニケーショデザイン研究室に入って『オバケーション』という活動を引き継ぐ形で始めました。
この経験はすごく大きいですね。
『オバケーション』⇒子どもたちが身近なものからオバケを想像し、そのアイデアを投稿してもらうというものです。

子どもの想像力ってすごいじゃないですか。でも子どもの描いた絵って、家族とか知り合いとか身近な人が喜ぶだけで終わっちゃってますよね。
そこで、子どものアイデアをキャラクター化し、商店街のマスコットキャラなど社会で活躍できるようにした活動です。自分が考えたキャラクターが実際にお店で使われているって、子ども達にとってもすごく自信に繋がりますよね。

「あれ、僕が描いたオバケ!」って親を連れてきてお店の人達と話してっていう、商店街に行くきっかけにもなりますし、このキャラクターがいることでその地域のコミュニティが復活するんです。

これすごいですね!
他にも、置き忘れの傘に子ども達が絵を描いて、みんなで作った傘を駅に置いて自由に使ってもらう『アンブレラプロジェクト』という活動もありました。
こういったものを色々とやっていって、子どものアイデアと子ども自体を関わらせることで、地域にあるいろいろな課題を解決できるのではないかと思いました。
確かにそうですね。子どもの力ってすごいなぁって思うのはどういう瞬間ですか?
なにより、何か作ってと言った時に、自分達じゃ思いもつかないようなものを作ってきたりするんですよね。その能力が大人になるとなんとなく無くなってきちゃうのかなって。

大体その原因は身近な大人にあるのかなと思います。しかも悪気なく。子どもが何かへんてこなモノを作ってきた時に、大人は「そんな事してないで勉強しなさい」と言ったり。
そんな何気ない一言だったりすると思います。例えばわかりやすい例だと、象さんの塗り絵があって子どもが虹色で塗っていた時に、「違うでしょ。象はこの色じゃないでしょ」って。

あ〜!そういう経験あります!
ありますよね。
確かにそうだけど、こういう象もいてもいいじゃないって。
大人って常識で動いちゃいますからね。
そうなんですよね。でもむしろ、その色を選択したことを褒めてあげて欲しいと思います。「他の人と全然違うものを作った。凄いね」と。そういう声かけができると、子どもの想像力ももっともっと広がっていくんだと思います。

想像力ってすごく大切なものなのに、学力に比べると評価がしづらいしわかりにくいものなので、日本ではものすごく価値が低いんですよ。重要視されていないんです。
海外だとクリエイティブは素晴らしい、価値が高いものだという文化を持っている国もたくさんあるんですけど日本はそうじゃないので。とても残念です。そこをなんとかしたいというのが元々の想いですね。

前例がないところからの起業

大学の時にいろんな経験を通して沢山のことを学ばれていたと思うんですけど、その後就職される際はどのように選ばれたんですか?
当時は全然起業しようとは思っていなくて。
なるべくクリエイティブ系でデザインができるところを探して、制作会社に入りました。雑誌の制作に携わりましたね。
就職されてからも大学時代に学んだ経験を生かして、こういうのやりたいみたいなものはあったんですか?
そうですね。実は『オバケーション』の活動は、卒業してからも月に1回メンバーで集まって続けていました。インターナショナル版を出したり、小学校と商店街を繋げたり。どうにか事業化できないか試していましたが、最終的には難しかったですね。
コンセプトとか活動内容っていうのはうまくいっていたんですけど、そこからお金を生み出すってことが難しかったです。素人だったので。

そこからピコトンを設立されたのには、どんなきっかけがあるんですか?踏み切るまでには怖さもあったんじゃないかと思うんですが。
関わっていた雑誌が休刊することになって、このままだと違う部署に異動になるってことだったので、じゃあ辞めるかって感じでした(笑)
雑誌も立ち上げから携わっていたのですごく思い入れがあったんですけど、駄目だったのでじゃあこのタイミングだなって思いました。

起業して失敗するなら若いほうがいいなって。
あとは一緒にやってくれる仲間がいたことが大きいです。

確かに仲間がいるって大事ですよね!
起業してご苦労されたこととかあればお聞きしたいです。
全くツテがない状態で起業したので「子ども向けイベントやりたいです、子ども向けのコンテンツ作りたいです。」って言ってもうまく伝わらなくて…。
13年も前なので、当時はそもそもキッズワークショップという言葉すらありませんでした。それまでの子ども向けイベントと言えば、ヒーローショーとかお菓子のつかみ取りみたいな。

なので1番困ったことと言えば、自分のやりたいことが伝わらなかったことですね。前例が無いから何がしたいのかわからないっていう状態だったので、想像以上に難しかったです。

やりたいっていう思いを形にするのが難しかったんですね。
そうですね。それなんの意味があるの?そもそもどう売上になるの?みたいな感じでした。最初の頃はお金を貰わないでやっていることもありましたね。
でも1回見てもらうと子ども達がすごく楽しんでくれて、親御さんにもこんなに感謝されるというのがわかってもらえて、コツコツと実績を積み重ねていった感じです。

大人じゃ思いつかない、子ども達の自由な想像力

現在はいろんな事業をやられていますよね。

株式会社ピコトン 
https://picoton.com/

<事業内容>
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・子供向けワークショップイベントの企画・運営・制作
・iPhone/iPad/Androidキッズアプリの企画・開発
・キャラクターの企画・制作、等
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今後に関しての展望とかありますか?

子どもの想像力をテーマにしていくところは、今までもこれからも変わらないですね。もっと子どもの創造性を認めてくれる社会を作っていきたいなと思います。
自分の作ったものが飾ってあると、子ども達の自信にも繋がりますよね。
子どもの作品を見ていると、アイデアって無限大だなって思います。
凄いですよね!
そうですね。子どもたちが作ったモノを周りの大人達が褒めてくれる。そういう経験を増やしていけば、クリエイティブな子どもが増えていくと思います。
それと同時に親御さんの意識を変えるにはどうするか、褒め方とか難しいのでそこが課題ですね。
子どもは柔軟だけど、大人は考え方が固まっているから難しい気がしますよね。
そうですね。あとはテクニックみたいなものなんですよね。塗り絵にしても、線の中を綺麗に塗れたことを褒めると、線の中をきれいに塗ることが正解で、はみ出してしまったら不正解になってしまう。全然悪気はなくて、本当に褒めている言葉なんですけどね。そういった悪気のない褒め言葉が固定させてしまうというか。

はみ出したっていいし、全然何でも正解なので。失敗なんてないし、むしろ失敗してそこから何ができるかなので。そのくらいの感じが伝わるといいんですけど、なかなか難しいですよね。でもそういう言葉はテクニック的な部分なので、それはイベントの時に親御さん向けの冊子を配ったりして気づいてもらえたらいいなと思います。

今後は親御さんのケアやフォローもされていきたいって感じなんですね。
そうですね。やっとここまで固まってきました。
最後に、これから起業したい人に向けて何かアドバイスとかいただけますか?
そうですね。お金をモチベーションにすると続かないと思います。
楽しいからやりたいという想いが、なんだかんだ1番大事だと思います。僕は特に経営の知識もないところから始めましたが「こういうことをやりたいんです」と言い続けていたら、それを応援してくれる方が増えてきてなんとか続けてこれました。自分に知識がないからっていうのは関係ないんじゃないかと思います。

それから、3年間の社会人経験はあってよかったと強く感じています。そこで基礎を学ばせてもらったのが大きかったです。
社長になると、打合せや交流会などで大先輩の社長に合う機会が多くなりますが、そこでギリギリ失礼のないやり取りができたのは、前職の先輩方の姿を見ていたからです。

3年と区切る必要はないですが、できれば1年目から色々任せてくれそうなベンチャー気質で、しかも正解は自分で作り出すぐらいな会社に勤めるといいと思います。
起業すると「初めての問題しかない」状態が数年続くので、それをクリアし続けていく下地になります。

やってみて分かる事ばかりなので、早めに挑戦した方がいいとは思いますね。数年程度の社会人経験しかない頭で考えている予想は9割ハズレます。そのハズレが大切で、予想外の学びがあったり、大きな仕事に繋がったりします。

子どもの成長と一緒ですね。小さい時にハサミを渡して、早いうちに手を切ったほうが「痛いんだな」って学んで成長することができます。

確かに、後から振り返った時にいい経験だったなって思うことありますもんね。
すごく参考になりました。本日はありがとうございました!

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