離職率100%を目指します!エンジニアが働きやすい世界をつくる 株式会社メイプルシステムズ 望月 祐介 社長

”エンジニアが働きやすい世界をつくる”
エンジニアファーストの会社としてメイプルシステムズを創業された、現役エンジニア社長の望月さんにその想いをお伺いしました!
人物紹介:齊藤
TACHIAGEの起業家インタビューアー。子ども達にプログラミングを教えている。

 

人物紹介:望月祐介 社長
福岡県出身。SES・フリーランスを経て、26歳でメイプルシステムズを創業。現役エンジニア社長。SES事業の他に自社開発も手がける。
SES(システムエンジニアリングサービス)とは、エンジニアの持っている技術を必要な期間、企業に提供するための契約形態のことを言います。エンジニアはひとつの会社に所属しながら、様々な会社の案件にプロジェクト単位で参画することが可能です。

メイプルシステムズ流!目からウロコの採用術

御社の『離職率100%目指します!』っていうキャッチフレーズがものすっっごい気になってます。
立ち上げから含めて、詳しくお話を聞かせてもらえますか?
うちは元々エンジニアの会社を作ろうと、僕1人で立ち上げたんですよ。フリーランスがそのまま会社を立ち上げたみたいな感じで、結構自由な働き方してて、現場で知り合った奴がどんどん入ってくるみたいな。

会社と言っても当時はレンタルオフィスで5人部屋に10人とかが無理やり入って、みんな普通に地べたに座りながらノートパソコン1つで開発するみたいなことをやってました。

スタートアップって感じですね。
そういう形でやってて、徐々に人は増えていったんですけど、それと同時に人が入って抜けてっていうのが始まりました。

うちらってエンジニアとして働くんだったらいろんなものやっていくよね、エンジニアは常に新しいスキルを求めるもんだよねって。
それを言葉にすると「離職率100%でみんなスキルアップ目指しましょう」じゃん、って。
明文化してみたら、それがTwitter上で刺さりました。

それはバズりそうですよね!
じゃあTwitterからの採用が多いんですか?
最近はTwitterからの応募が7、8割ですね。
今は人事が回してくれてるんですけど、Wantedlyでスカウトすると返信率が60%ぐらいあるんです。
候補者が「Twitterずっと見てました」みたいな。

エンジニアってさっき言ったみたいに離職率100%の世界だと思ってます。転職活動する時に覚えていてもらえるのはかなり大きいなぁと思って。

確かにそうですね!
何かコツとかはあるんですか?

例えば候補者が100人いたとして、本当に会社に合う人って1人か2人しかいないじゃないですか。

だから、その1人2人に合うようなものを目指して打っていくんですね。スカウトだったりTwitterの発信でもそうなんですけど。
最初から一本釣りにいってます。
うちの欲しい人はこういう人だ、みたいなところを押し出して。
なので離職率100%みたいな言い方も、本当にそういう人だけに刺さるので。

今は面接しないノールック採用とかもやってるんですよ。

え!? 面接しないんですか?(笑)
エンジニアは、今までどういうことをやってきたのかを見ればわかるというか。
デザイナーさんがポートフォリオを見せるみたいな感じで、その経歴で判断されるんですね。
経歴で2年とか3年あれば面接なしでOKってなりますね。
その代わり面接なしってなると、普段面接で見てた事って、会社の社風に合うのかって所と、他のメンバーと合うかどうかじゃないですか。
うちって社風はずっとTwitterで言ってるんで、そこを見た上で応募して来るのでまずそこはクリアなんですね。

社員とマッチするかなんですけど、うちの業態ってお客さん先に手伝いに行くので社員とは触れ合わないんです。
触れ合いたい人は触れ合うし、別に触れ合いたくなければ何もしなくてもいいし。

それって無駄だなと思ってるエンジニアも一定数いて、「そんなことやってる暇あったら少しでもコーディング書いた方が面白くない?」みたいな奴もいるんですよ。
よりプロ根性ある人が集まりやすい仕組みになってるんじゃないですかね。

なるほど。
それこそSESっていう業態だからこそ実現できるやり方ですね!

望月流!エンジニアによるエンジニアのためのSES事業

うちでやってるのが、いかにエンジニアに手をかけずに自分たちで案件を選ばせて、満足度を高めつつ、コストは下げるかなんですよ。

今までのSES事業って営業さんが仲介をやってるんですけど、それって無駄じゃないですか。
なのでお客さんから頂いた案件を、そのままエンジニアに見ていいよっていう状態にしてあります。
普通で考えれば「契約の単価とか全部公開されちゃうけどいいんですか」って思うんですけど、うちは契約単価をベースに給与が決まるっていう給与テーブル制なんですね。

それから、エンジニアからの相談にもよく乗ってます。
「案件の提案が少ない」って相談がきたら「やりたいって言う仕事に対して技術が足りてないからかもしれないし、契約単価の希望単価が高すぎるかもしれないし、ちょっと金額下げてみようか」とか、内容として「1人でコーディングではなく先輩の下に入るレベルかもね」とか、調整をうまいことしてあげると案件が増えたりするんですね。

だからフリーランスになりたいって人も結構いるんですけど、フリーランスになった時にどうやって仕事をとるのかってことを擬似的に体験できるようになってます。
案件を自分で選んで決めることができて、面倒くさい作業を会社がバックオフィス担当しているみたいな感じなので。

なんか天国みたいな(笑)
エンジニアの方にとってはすごくいい環境が揃ってますね!
僕、会社を立ち上げる前にSESの会社を2年半ぐらい、フリーランスを2年半くらい経験してるんですよ。
だからどのポジションも経験があって。

エンジニアとして案件をただ紹介されるだけだったところから、フリーランスとして自分で案件を選びに行くっていうところ、社長として他の社員に対して案件を取ってきてバックオフィス業務も全部やるみたいなことをやってるんで、その一連の流れをサービスにできたらいいなって思って今作ってるんですよね。

そして、楽したいんですよ、僕。

その楽というのが仕組み化に繋がってるんですね(笑)
目標管理シートも、一緒に働いてない上司から評価されても意味ないなっていうのがSES業界なんですよ。
お客さん先に行って仕事をしてるわけなので、一緒に働いていない上長に査定されても嬉しいわけがないんですよ。
それは望月さんが以前働かれていた会社がそういう形だったんですか?
そうなんですよ。やだなこれと思って。
「別に僕は1年ちょっとで辞めるつもりなんで評価とか別にいいっす」って言って書いてなかったですけどね。
めっちゃ尖ってますね(笑)
今思うとめちゃめちゃ生意気な社員ですよね。
僕だったらそういう社員は雇わないです(笑)
素直な子しか雇わないです。
素直な子の方が伸びますからね。

望月流!裏口入学のやり方(笑)

話は変わるんですが、望月さんって起業されてから東大大学院に研究生として通われてたんですよね? 経歴がすごい気になりました。
僕って中高進学校に行ってて。
現役で東大に行こうと思ってたんですけど、親から「東京に行かせるお金はない」って言われて、現役は諦めたんですよ。
それで地元九州の大学に入りました。

でも同級生達はみんな東大とか京大に行ってて、卒業しても銀行の法人営業部とか、東大の准教授やってますとか、そういう奴らばっかりだったんですよね。
だから同窓会とか行きたくないんですよ。

そうだったんですね。
どこか自分の中のアイデンティティを保たなきゃいけないという思いがあって、だから僕はフリーランスになるのも独立も全部早かったんですよ。
結婚も23歳でしてますし、24歳の時に子供も生まれて家も買って、26歳の時に独立して会社経営して。
早いですね!
でしょ?
でも満たされることは一切なかったんですよ。
そんな時に高校の同級生に「お前も東大に行けばよかったのに」って言われてカチンときて、「じゃあ行くよ」って言って。

ただもう普通に受験する気はなかったんで、何か他に方法が絶対あるだろうと思ったんですよ。裏口入学する方法。

裏口入学…あったんですか?(笑)
教授推薦があれば入学できると。
ただ学士とかそういう資格的なものは取れないけど、普通に通って勉強することはできるみたいで。

じゃあそれでいいやと思って教授推薦をもらうために工学部を回り、今自分がやってる仕事となんとなくマッチしそうなところを探して、研究室コンコンってして「ちょっとお話があるんですけど」って。

えっ、体当たりですか!?
はい。
そこで推薦を書いてもらってそれを次の日に提出しに行って、無事入れましたね。
すごい行動力ですね!
お仕事されながら通ったんですか?
そうですね。
仕事終わってから行ってました。

望月流!現場至上主義

望月さん、このメイプルシステムズという会社を今後どのようにしていきたいとお考えですか?
うちの大きいビジョンって「全ての仕組みに逆張りを」なんですよ。
当たり前のことほど斜めの角度から見て、新しい価値を生み出していこうと。

会社としてはなんだろうな…
うち離職率100%なんで中身みんな変わっていっちゃうんで。
全然違う会社が将来できてるだろうし、そっから先も変わっていくんだろうなと思うんですよね。よく分からないです(笑)

それが許容されてるわけですもんね。
だからうちは組織化しない組織って言ってますね。
そもそも僕たちって人を採用するにあたって評価するのって難しいじゃないですか。自分も未熟なのに。

だから組織化するんじゃなくて、仕組みの上でさっきも言ったように、2年とか3年経歴があったら採用はします。
そこから先育てていこうみたいな事をやるほうが良くて、評価してしまうというより一緒に育っていこうみたいな環境を作る方が組織としてはいいんじゃないかと思ってますね。

なるほど。
成長させるみたいなところでいうと、例えば望月さんが、ある社員を成長させるために案件を持ってくるみたいなのはあるんですか?

あります。成長のために案件でバックアップしてます。

でも会社と働いてる人たちって、本来であれば相思相愛であってほしいとみんな思うと思うんですけど、あれ無理ですよ(笑)
会社は1つなのにたくさんの社員がいるじゃないですか。
そんなのみんなと付き合おうって事じゃないですか。絶対無理ですよ。

会社としては一人一人みんなの意見に合わせるのはやっぱり難しいし。
だから転職相談もしてきていいよっていうのが僕のスタンスです。

転職相談まで…!
ただその時重要なのって、その人の状態やスキルをまず知ることと、どうすれば成長するのか。
そして成長した後の方向性もその人によって違うじゃないですか。
そこはどうやって見極めてコミュニケーションとったりするんですか?
そこは言語化しづらい所なんですよね。
例えば社員が面接終わって報告きたとき、状況の確認して。
それで、エンジニアの先輩としてアドバイスをする感じですね。
基本的に技術や最新のトレンドや情報を望月さんが一番持ってるっていうことですね。
そうです。だから僕まだ現役でコーディングやってるんです。

案件の情報とかもたくさん来るんで、今は何が流行りで、新しい言語に置き換わりつつある業界の流れなどを理解していればやるべきこともわかる。
それから、会社に就職するときの人事の方の評価基準も鑑みた上でアドバイスをしたりしているので、ここは逆に仕組み化できないです。

それって知識量とか、現場を知らないと難しいですし言語化できないですよね。
僕、プロマネとして現場出れます。
いつでも稼ぐ側に回れるんで(笑)
強いですね(笑)
本当にいい意味で、経営をしようみたいなのがないってことですよね。
現場至上主義ですね。
自分が現場にずっと出続けていたので、エンジニアってこういうもんだよねっていうのは比較的他の経営者よりは分かってるかなとは思います。
最後に学生やこれから起業したい人に向けてメッセージいただけますか?
事業内容もよく決まってないのに、起業しようとかよくあるじゃないですか。
でもサービスとか作ってそれがもう流行り始めたとか、ある一定のお客さんが付いてきて、自分の食べていける分はとりあえず回るようになったみたいな段階で立ち上げるのが良いかなとは思います。

起業を目標にしているうちは、立ち上げたらいきなり目標達成するんで、続かないですね。
今やってるものがたまたまそのまま会社になった、みたいな方がいいんじゃないですか。
周りに流されて、自分も何か目標を持ってやらなきゃいけないみたいになりがちだけど、まずは地に足つけることが大事だと思います。

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