世界へ!日本企業の海外展開を当たり前にしていきたい 株式会社LIFE PEPPER 冨永 重人 社長

日本企業の「海外展開 / 訪日客ゲスト集客」を当たり前にすべく、海外展開・訪日インバウンドマーケティングの戦略設計から実行まで、グローバル市場に関するWebマーケティングを行う株式会社LIFE PEPPER。

フランスに滞在中、日本のプレゼンス低下を感じ「なんとかしたい」と立ち上がった冨永社長にお話を伺いました!

人物紹介:大熊
TACHIAGEの起業家インタビューアー。元気と好奇心が取り柄。気合いを入れるときは必ずコーヒーを飲む。

 

人物紹介:冨永重人 社長
フランスに12年間滞在。日本帰国後、上智大学にて地域を巻き込んだイベントを展開しテレビや新聞など大手メディアに取り上げられる。その後、日本企業の海外マーケティングを支援すべく、2014年大学在学中にLIFE PEPPERを共同創業。

フランスで過ごした学生時代

本日はよろしくお願いします!
冨永さんは確かフランスでの生活が長いんですよね?
生まれは日本ですが、6歳から18歳までフランスにいました。

18歳の時に、日本の大学を受験しに戻ってきて、そこからずっと日本にいる感じですね。

12年間フランスで生活されてきて、今日本に帰ってきて感じる日本とフランスの違いってありますか?
すごいありきたりかもしれないですけど、フランスはいろんな意味で自由だったなと思いますね。
生き方が自由というか。

日本は最近減ってきたとは思いますけど、ある意味正解のプロセスがあるみたいなイメージがあって、いい大学に行って有名企業に就職したほうがいいみたいな一種の強迫観念じゃないですけど、そういう風になってしまっているケースも多いのかなっていう印象があります。

フランスの場合は「自分自身は一体何がしたいのか」というところに立ち返って、その道を選択することがしやすい環境。
周りもそれを認めているところがあるので、そういった意味で自由だったかなと僕としては思います。

それこそ日本だったら高校3年生を迎えたら大学受験をすることが当たり前みたいになってるけど、フランスはそうではなく、行きたい人は行けばいいみたいな感じなんですか?
そうですね。大学の進学率はやっぱり高いですけど、なんとなく行くっていうよりも自分が何をしたいのかというベースで選んでいく人たちが多いです。

ダブルメジャーと言って、大学で複数の異なる専攻分野を同時に主専攻(メジャー)として学ぶ人も多いです。

そういう選択肢もあるんですね。
最初に就職する年齢が高い人もたくさんいますね。
そういう風にみんな色々と自分の道を模索しているので。
高校卒業してから1年間、自由な、空白の1年というような表現があるんですけど、自分の好きな所に行ったりする人も多いです。
そういった、ある意味自分で選択肢を決めるような環境で過ごされている中で、富永さん自身はどういったことを考えられていたんですか?
僕の場合はそもそも、父親の家系が全員起業家だったので、結構小さい時から起業することが選択肢の1つとして存在していました。
何をやるかは別として、起業しようとは思っていたんですよね。
そうだったんですね。
18歳までフランスにいらっしゃって、それから何がきっかけで日本にもう1回戻ろうって思われたんですか?
フランスでテクノロジー的な意味でも文化的な意味でも日本ってすごい国だよねって聞きながら育ったので、日本に対しての憧れはものすごく強かったんですよ。
ただ逆に、僕がちょうど16、17歳ぐらいの頃には日本の話をほとんど聞くことがなくなっていて。

世界的に日本のプレゼンスがどんどん低下しているのを感じて、単純に悔しいなっていう思いが出てきたんですよね。
日本の事をよく知らないからこそ1回行ってみようと、大学は日本に行くことを決めました。

起業してみないとわからない

実際日本に戻られて、どういった印象でしたか?
自分が想像していた以上に課題があるなと思いました。
少なくとも経済的に見れば少子高齢化が進み、このままではまずいなと。なんとかしたいと思ったんです。

その課題を解決するにはどうしたらいいのかを考えた時に、日本の出生率を高めるか、海外から人を増やすか、ないしはマーケットを海外に広げるかの3つの選択肢が出てきました。
学生では日本の出生率を上げるってちょっと道筋が見つからなくて、海外から人を増やすってところもあまりイメージが湧かなくて。

ただマーケットを日本から海外に広げるというところに関しては、まだまだ知られてない日本の企業はたくさんあるし、学生でも何かしらできるのではないかと思い始めました。

日本を広めたいと思われたんですね。
それこそ最初は悔しいって思いからでした。
学生のうちにもう起業されてるんですよね?
はい、大学3年の時に起業しました。
僕も就職活動はしたんですよ。今のうちにそれこそ知らない所も知っておきたいと思って、絶対行かないだろうと思えるような銀行のインターンに行ったり、商社に行ったりだとか、あとはコテコテのメガベンチャーに行ったりもしました。
でもやってみたからこそ、やっぱりこれじゃないなと思ったんですよね。

どういう風にビジネスを作っていくのがいいのか自分の中で答えはなかったので、だからこそ最初僕も就職してみて、どこかに入った方がいいのかなと思っていました。
でも、いろんな人の話を聞いているうちに、結局は就職して「何を学ぶか」だなと。

自分の中では、日本企業の海外展開を当たり前にするということをやりたかったんですけど、それを実現させたいと思った時に、どこに入ったら修行できるのかって特にないなと思って。

もう1つは、今うちのもう1人の代表取締役でもある吉田との出会いですね。
吉田はガリバーインターナショナル(現:IDOM)の創業メンバーであり、創業4年でガリバーを全国展開させているんです。

彼と学生時代に知り合う機会があって、彼から「起業って実際自分でやってみないと分からないよ」って言われて、確かにそうだなと思って。
じゃあ僕も学生時代から起業しようと思いました。

実際に学生時代に起業してみて、感じたことってありますか?
ここが難しかったとか。

逆に僕からしたらその道以外選択したことがないので(笑)

ただ、起業するってそもそも事業を作るだけじゃなく組織を作るとか、文化形成だったりマネジメントだったり、いろんな要素があるじゃないですか。
だから普通に就職していたらわかりえなかったことがあるということは、自信を持って言えます。

それから誰と一緒にやるかってこともとても重要だと思います。
僕の場合本当に幸せだと思うのは、メンターに吉田がいたことですね。
彼は数名から3000人ぐらいまでの組織を見てきた人なので、そこの強さがあると思います。

冨永さんが組織を作っていく中で、大切にされていることはありますか?
うちはバリューの1つとして『全員経営者』を掲げているんですね。
僕は会社がみんなに情報を与えて、意思決定や自分の意見を言えるという機能を与えなければ、経営者マインドなんて持てるわけがないと思っています。
だから情報はめちゃくちゃオープンにしていて、全員が全員情報をしっかり見れるような環境を意識しています。

一人ひとりが本当の意味で、全員が社長と思えるぐらいのような組織がいいなと思っていて。
誰かに言われたからやるでは絶対つまらないし、自分がやりたいからやるっていうのが一番いいと思っていますね。

それが出来るって本当に文化形成というところに注力してやらないとできないことですよね。

事業内容的には日本企業の海外展開を支援されていると思いますが、実際海外のマーケティングで日本を売っていく上で難しい点だったり、逆に日本はここが強いなっていう点はありますか?

難しいと思う点はたくさんありますね。
要は海外展開といっても2つあって、1つは日本企業の海外進出という意味での海外展開(アウトバウンド)、もう1つは海外からの観光客をより集客したいと思ってる企業さんだったりとかのマーケティング支援(インバウンド)です。

海外と言っても広くて国によってあまりにも特性が違うので、どうやって日本企業を海外に届けるかっていうところは常に難しい部分ではありますよね。
ただ僕らの場合は社員の半数以上が日本よりも海外に長く住んでいたメンバーで構成されていて、育った国もアジアや欧米など多種多様です。
だから国ごとのローカライズっていうのはかなりしっかりやれているというのはあります。

日本のここが強いっていう面で言えば、日本の場合って、日本の商品ってだけで普通にブランドにはなってるんですよ。
ジャンル問わずその印象はどこの国でも持たれてるいるなってところがあって、それは特定の企業さんがすごいというよりは、過去の日本が培ってきた資産なんだなとすごく感じていますね。
日本の場合は既にそういうブランドができているので、他の国と比べても圧倒的にそこの部分は強いなと思います。

確かに入り込みやすいですよね。 

先ほど社員の半数以上が海外生活が長いということだったんですけど、国籍が様々であれば、それこそ文化も違うわけじゃないですか。
そこでの衝突といったものはないんですか?

うちの場合は国だけじゃなくて、バックグラウンドもみんなバラバラなんですよ。
元々経済産業省にいた人もいれば、ヘルスケア業界にいた人もいたり。
学歴もバラバラで、東大を卒業した人もいれば、専門分野に取り組んできて単純な学位で言うと中卒の人もいるという風に全てがバラバラなんです。

みんな意見の伝え合いは絶対にするんですけど、それに対して最終的には収束するっていうところが多分特徴なのかなと思っています。

尾を引かない感じなんですね。
ほとんど引かないですね。
異なるバックグラウンドだからこその多様な意見という所があって、だからこそ一見するとぶつかってごちゃごちゃになりそうじゃないですか。

ただ僕らの場合2つ特徴があって、1つはさっきも言ったように全員経営者っていう意識があるからこそ、最終的には自分の我を通したいわけじゃないんです。
結局何が1番いいのかってことを考えることが大前提となっています。

もう1つは僕らの会議の仕方には唯一のルールがあって、時間だけ決めてその時間内に結論が出せなかった場合はリーダーが意思決定をするんです。
その意思決定したものに関してはみんな恨みっこなしで、全員その案で走ろうっていうことを唯一のルールにしています。
未来なんて分からないし、そこまで徹底的に議論し合ったのであれば多分どれも精度は高いはずなんですよ。

その2つがあるからこそダイバーシティとしての、ある意味衝突としてのぶつかり合いっていう所と、それをただ単なる衝突として終わらせるのではなく、本当の意味で良くさせていくための布石にしています。

海外展開を当たり前にするために

今後の展望っていうのはどのように考えられていますか?
今は大きく2つ事業を走らせていて、1つはうちのメイン事業でもある海外マーケティング事業。
一社一社のクライアント様に対して課題を聞いて、その課題をどうやったら解決できるかを考えていく、要はコンサル営業兼マーケティングって感じです。
国内と違って海外展開となるとクライアントの担当者様ですら方針がわかっていないという状態からのスタートが多く、そこが僕らの価値でもあるんですけど、スピード感はどうしても遅くなってしまうんですね。

なのでもう1つ新規事業を進めていて、日本の企業を海外に発信していくためのプラットフォームを作っています。
例えば楽天さんやAmazonさんが無かった時って、日本国内でも北海道の企業さんが東京に進出しようって考えた時すごくハードルが高かったと思うんですね。店舗どうしようとか。
でも今って楽天さんに載せれば無意識に日本展開しているわけですよ。

感覚的にはそれと同じぐらいのところまで海外展開に対するハードルを下げたいと思っています。
今まで福岡に行こうか東京に行こうかってなっていた中に、それじゃあ台湾に行こうかフランスに行こうかっていう選択肢が出てくるくらいハードルを下げられればと思っています。

海外展開のための第一歩目を踏み出せるようなものを作っていきたいと思っているところですね。

基盤ができてきて、それこそ仕組み化だったり次の理想の世界観を作るためのフェーズに入ってきた状況なんですね。
やっとですね。今年が今までで一番大事だなと思っています。
今までのこの4年間は体力づくりじゃないですけど、筋トレ期間みたいな感じで。

学生からスタートだったということもあって、いろんなステップを乗り越えていかないといけなかったし、そもそも就職したこともなかったので基礎的な部分もないビハインドからのスタートでした。
海外マーケティング事業でやっとここまでこれたので、だからこそそれをいかにして爆発させるかというところですね。

今後が楽しみですね!
最後に、これから起業したいと思っている人にアドバイスいただけますか?
そうですね。
僕の場合は最初に起業しましたが、別にこれが絶対答えというわけではなくて。

自分の未来に対する解像度を高めることかなって思います。
よく言われるような起業したかったらベンチャーに行った方がいいよっていうのも、なぜベンチャーなのか、それは何を学ぶためなのか。
例えば具体的にラーメン屋で起業したいと思っている人はラーメン屋に入るのが近道だとも思うので。

起業やベンチャーといったキーワードにとらわれるのではなく、解像度を高めていくためのアクションを取ることによってその人なりの選択肢が出てくるんじゃないかと思います。

そこは確かに大事かもしれないですね。
キーワードだけで考えが飛躍してる方は多い気がします。
ありがとうございました!

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