そんな型にはまった日本の就職活動にイノベーションを起こす!ユナイテッドウィルは『就活の場をデスクからテーブルへ』
社長と学生を直接繋げ、食事をしながらお互いのビジョンを語り合う場を提供します。
決して恵まれた家庭環境とは言えなかったかもしれない。
でも上京して覚悟を決め、努力を続けられてきた佐々木社長に迫ります!
野球に打ち込んだ学生時代
早速ですが、佐々木さんの子ども頃のことから教えてください。
野球は小学校から高校まで続けていて、今でも草野球チームに入っています。
勉強のほうはどうでしたか?
高校受験の時も野球のスポーツ推薦で入りました。
僕は4歳の時に父親を、16歳の時に母親を亡くしていて両親がいないので、母親方の親戚に面倒をみてもらっていました。みんなでバックアップしてくれたので何不自由なく生活はできていましたが、大学に行くことは考えなかったです。
でも仕事内容に全く興味を持てなくて1ヵ月で退職し、その後は4年間ほどフリーター生活をしていました。
同級生たちが大学を卒業して就職する時期になってきて、先輩たちに「そろそろお前もちゃんと考えたら?」と言われて、それがきっかけですね。
いつまでもプラプラしていられないというのはいつも心のどこかにありましたし、あと両親がいないので周りと違って仕送りを送ってもらったり、サポートをしてもらえるということがない。
親戚にもこれ以上迷惑をかけたくない。
誰にも頼れないのだから、今後は自分でしっかり働くしかないと覚悟を決めました。
やるしかない!覚悟を決めてトップ営業から起業へと突き進む
とりあえず目の前に課された課題をクリアするために自分にできることをやろうと。負けず嫌いと諦めない気持ちは人一倍強かったと思います。
ずっと上場を目指してきた中で、上場を実現させることができたんです。じゃあ自分の次なる目標は何だろうと考えました。
今後自分がステップアップするためには環境を変えてみて、将来起業をするのもありだなと考え始め、その前に1つステップを挟んでみようと思いました。
将来自分が起業したいと思ったときに、自分がレールを敷く側にならなければいけないなと。0から作るとか、1から作るという経験が必要だと思ったので、それであれば今の会社ではない。
自分が今までやっていないことは何だろうと考えました。
だったらやりたいことというか、生きることに対して、チャレンジし続けたいなと僕は思っています。それは別に苦でも何でもなく、そっちの方が楽しいなと。
転職先に決済代行会社を選ばれた一番のポイントというのはありますか?
それから会社の規模的な部分で、僕が入ったときはまだ10名くらいだったので、そこから広げていくというのは面白いし、できるという気持ちもありました。将来自分が起業するときに必ず必要になる経験だと思ったので、それは絶対やろうと思いました。
全然怖くなかったです。
それが結局うまくいく、いかないというのも、自分の意思決定によるということを身近に感じたところかなと思います。
HR業界にイノベーションを!
最初はエンジニア派遣からスタートし、今ではHR(人事関連)事業において、就活生向けアプリの運営やイベント開催、キャリア相談などを行っています。
最近特に力を入れているのは「社長メシ」というサービスです。
社長とその企業に興味のある学生が食事会を通じて実際に会い、話をすることができます。
(株式会社ユナイテッドウィル HPより)
新卒採用も中途採用もそうなのですが、現在は売り手市場ということもあり、人材紹介会社の手数料がどんどん上がっていると感じています。
手数料が上がることによって採用されない人とか、もしくは採用したいのに採用コストが捻出できない中小ベンチャー企業が増え、出会いの機会損失を作ってしまっているのではないかと思いました。
これは社会全体のためにならないので、変えられないかなと。
企業が採用しづらくなっているのであれば、学生に会う場所がないと諦めるのではなく社長自らが出ていってビジョンを語る。
意思を持っている学生たちと出会い意思と意思をぶつけ合って、それを面接じゃなくて、フランクな食事とかお酒が入った中で、お互いのビジョンを語り合う場を作りたいと考えました。
学生も大手志向の方も多いとは思いますが、ベンチャーだって良い企業があるんだよ、こんな熱い社長さんもいるんだよというのを知る機会にもなりますし、もしそれで採用されなかったとしても、今後の人生や社会人になるためのアドバイスを貰えると思うんです。
学生は率直に社長に質問ができるし、社長にとっても自社に関心を持つ学生と直接話しをすることができる。
それって最高だなと思って、社長メシを作ったという感じです。
そういった中で社長の人柄や考え方は大きな判断基準になりますし、直接ビジョンを聞けて、かつビジョンを共有したうえでマッチングができるというのは貴重な機会だと思います!そういう思いというのは実際にご自身で経営に携わるようになり、採用が難しいというところから思い浮かんだのですか?
そうですね。採用が難しいというか、求人媒体に大手企業と同じ金額を出して同じページ数を出したところで戦えないんです。知名度や給与、福利厚生面では勝てない。
ではどこで勝つのか?と言ったら、社長自らが出ていって、ビジョンを語ってグリップするのがいいのではないかと思いました。
苦労はあったと思いますが、今となっては良い経験になっています。
自分の人生は自分が主人公。自分で意思決定を
社長メシの思いというのは、日本の経営者がこれからを担う日本の若者たちに思いを伝える場でありたいということです。
それから、今後は売上の数%は「社長メシ基金」として運用していければと思っています。
僕の境遇にも重なるのですが、例えば片親がいないとか、両親がいなくて児童施設に入っているとか、そういった子どもたちにその基金から学びの場を与えられればと思っています。
そうすると社長メシに出ていただいた社長さんにとっても、たとえ採用ができなかったとしても無駄なお金にはなりません。
社会貢献ができて、なおかつ、さらに下の世代の子たちにも受け継がれていくというところまで、しっかり作っていきたいです。
社長メシというコンテンツを使って、自分は将来どういうことをしたいのかとか、働き方やキャリア形成について視野を広げ、もっと多くの可能性があることを学生に知ってもらいたいと思います。
あとは企業側にとっても、採用ってそもそも何だっけ?というところを考えるきっかけにもなると思います。そういう形になっていけばいいなと。
採用まで至らなかったとしても繋がる思いもあるでしょうし、何かしらそこでは必ずイノベーションが生まれているはずだと思います。
最後に学生や未来の起業家にメッセージをいただけますか?
ありがとうございました!